魔女 2018-02-13 12:58:54 |
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そうか。それは1人で心細かったろうに。今夜はもう遅い、こんな古い館だがよければ体を休めていくといい。
(相手が自分の姿をみて、名の知れぬ恐怖を感じていることは相手の気配で分かる。その目も、何か良からぬものを見たという目も、もう慣れた。数100年前に嫌という程味わったその目も恐怖も、今さらどうとも思わない。強いて言うなら、それらから感じるのは憎悪だけ。人間は、簡単に誰かを裏切る。そうして他者を退け、自分を守ることだけしか考えていない愚かな生き物。だが、こんな好奇二度とない。人間が、自分からこの森へやってきた。この少年が暮らす所では「この森には魔女が住んでいる」というお伽噺は存在しないのか、そんなこと今ではどうでもいいが。相手の表情をみては、目の色を戻し、優しい声色で言えば「少しだが、食事も用意させよう」と言うと相手の頬から滑るように相手の右手を握っては、相手を軽く引っ張るような形で隣の大広間へ連れていき。そこには、長いテーブルと誕生席の前だけに食事がいつの間にか用意されており、その誕生席を相手を座るよう促して「さ、腹が減っているだろう?お食べ」と自分は斜め前の席に腰掛けて)
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