とぴぬし 2018-01-05 23:10:38 ID:a82868fa8 |
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(/返信不要とのことですが一言だけ失礼します。主様、細やかなまとめと管理をありがとうございます!そしておかえりなさいませ!またよろしくお願い致します。)
>一色
……成る程。これでも鶴に負けず劣らず長く生きてきたつもりだが、頭を染める前の鶴なんざ初めて見たな。赤くなければ鶴に非ず。それを知って紅染めに行くんだ、お前さんは阿呆鳥より余程利口だよ。
(女の舌は男のそれより軽やかに出来ているのだろうか。久方振りに聞く女性らしい饒舌に無粋な邪魔を挟まぬよう宵の挨拶には翼の先、かつては拳であった羽先の辺りを合わせる古い挨拶のみを返し、話の行先を見守って。たまには聞き手も良いだろう。けれども賑やかに飾った言葉が謎かけのように素性を示せば歌うたいの性というのか、売り言葉に買い言葉という訳ではないがつい身のない比喩が口をつき)
お前さん、なんて気障は性に合わねぇや。鶴と呼んでも良いが……千年振りに会った娘にそれじゃあ味気ない。どうだい、哀れと思って名を教えてはくれないか。
(逆光の中でも硬く膨らんだ銃器のシルエットは否が応でもよくわかる。が、無粋なそれには見て見ぬ振りをしたまま横目で白黒の翼をなぞり、それこそ気障極まりない言い回しで名だけを尋ね)
>オル・カ・ドルフィ
––驚いたな、近頃の熊猫は空も飛べるのか……地上を離れて幾千年、世の中ってのはかくも奇妙に移ろうものかね。
(朝な夕な渡り鳥を誘うために声を張り、弦を鳴らす行為は狩りにも似ている。今宵もまた"獲物"の羽音が聞こえてくれば滔々と流れる旋律はそのままに格子のほうをついと見て、僅かに垣間見えた白黒の仮面に思わずふと指を止め。祖国の獣を思い起こさせるその模様に笑声混じりの呟きを漏らし、まさしく珍獣を覗き見るように格子の隙間からそこに立つ彼を二目見ようとし)
かくも愛らしき笹の花、手折れば我が身の不吉も去るか……一枝手に取るその前に、まあるい獣に食われるか。
(再び動かす指の旋律は乞われた通り同じ歌。けれど口ずさむ歌詞はたった今でっち上げたばかりのてんで出鱈目、歌声も揶揄めいて弾ませながらあくまで熊猫、熊猫、と壁に隠れて姿の見えぬ彼に呼びかけ)
(/遅くなってしまいましたが絡みありがとうございます!鯱を知らないというていでパンダパンダと失礼な言葉をかけてしまいました、不快でしたらすみません…!)
>武丸
武丸。そうか、武丸か……良い名前だな、響きが良い。夜這じゃないのが全くもって残念だ。
(風に乗って己の声が聞こえていたか、空を行く渡り鳥から聞いたのか。ともかく見も知らぬ歌姫達に己の存在を知らしめていたというささやかな喜びに笑みも緩むが、言葉一つ交わせない彼女らより目の前の青年のほうがよほど関心を惹くのが無情な己の性であり。少なからず同じ関心の色を浮かべるその目を捕らえて離すまい、と真っ直ぐに瞳を向けたまま名を繰り返し、はっきりとした弁明にも結局は蒸し返すようにおふざけを重ねて)
その口ぶり、姫様がたの籠へは今日まで散々寄って来たんだろう?なら今夜ぐらいは……夜が明けるまでの一時まではこのはずれ籠に止まってくれても良いんじゃないか。こんなナリでも囚われの身の上は同じ、お前の話に耳を傾けてみたいのさ。
(けれども苛めるばかりでは人も鳥も逃げて行く。折角捕らえた新しい鳥、それをみすみす逃すなど馬鹿馬鹿しい。ふっと笑みに似た吐息と共に顔から悪戯の色を消し、月琴を置けばもっと寄れ寄れと言わんばかりに翼を広げ。安い冗句も夜明けの薄青色の中ではありもしない哀愁を孕み、このうら若い善人の心に響くのではなかろうか。そんな打算をおくびにも出さぬ微笑を以って静かに誘い)
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