◆狸 2018-01-01 00:20:57 |
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>長舟 時雨
ああ … 君は、相変わらず優しいんだね。
( こちらに非があるにも拘わらず構わないと言ってのけた彼に感動さえ覚えながら、胸の奥底から込み上げる懐かしさについつい口の端が緩んでしまう。最も、相変わらずと言われても彼からしてみれば知ったことではないだろうけれど、それでもつい口走ってしまった程には彼の優しさが胸にじんわりと染みついており。くしゃり、無造作な髪を撫でられた感触に目を瞬かせては、似た者同士と称す発端となった言動に気付かされ、思わず渇いた笑みをこぼした。 「 君と俺が似た者同士とは … 本当は恐れ多いのだろうけど、なんだかちょっと嬉しいよ 」と素直な気持ちが次いで口から零れると撫でる手を止めないで欲しい気持ちのまま其れに頭を擦り付け。長年夢見てきた、とまでは行かないが、今の世でこうして触れられるのは何よりも幸せなことであるのは間違いなく。 「 えっと、転覆しないように頑張るよ 」 揶揄いの言葉には笑みを返しながらこくり頷き。頬を人差し指で掻くとすこし視線をうろつかせ、 )
ええっと … そうだな、けど俺の個体名は呼びにくい名だから … 。 そう、か。いや、必ずしも要るというわけじゃないんだけど … ただ、君の真名を外で呼ぶと、不遜な輩まで付いてきてしまいそうな気がして。
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