主. 2017-12-31 13:58:32 |
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理由があったらお前の願いも呑まねーよ。
(周りについては知ったこっちゃないが、伊達に何百年か一緒に過ごしていない。どうせまともな理由はないし似たようなものに違いないだろう。叩かれた右手にちらと視線をやり、小さく息を吐く。最近の餌はこれだからいけない__勝てるはずがないものを無駄に足掻き、それが吸血鬼の気に触れると知ってか知らずか反抗の意を伝える。なら此方としても強く牙を立てなければいけないと無知故に分からないのだろう。これで良く食物連鎖の頂点を名乗れるというものである。…まあここじゃ俺らが頂点なんだけど。)
__お望みなら、俺の痕くらい見えるとこに付けてやるよ。
(小さく出した舌が唇を舐める。湿っていたそれは吸血を欲しているようで、乾いた笑いが漏れ出た。見下ろす視線から黒は消え、純粋な赤が爛々と輝く。待ち望んでいることは心に問わずとも分かりきったことで、彼女がどう答えようとこの先の吸血というのは決まったこと。欲が疼いて溜まるこの時はそこまで嫌いじゃない。「…ねー、」念を押すように声が出る。そろそろいいでしょ、の代わりの言葉だ。)
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