主. 2017-12-31 13:58:32 |
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……貴方のこと、私勘違いしてました。とても優しい人だと思っていたけど、そうじゃないみたい。…優しいフリをしてるだけの、悪魔みたいな人。──それに、私は自分の運命を悲観なんてしません。私は自分を哀れむような悲しい人間なんかにはなりたくないもの。
(自身の頭に優しく乗せられた彼の手がひどく冷たく感じて、マリカの背筋にはぞくりと何かが這ったかのような感触が走った。初めて彼を見た時はとても優しそうな笑顔で、安心したはずなのに何故か今はこの笑顔がどうしようもなく、怖い。マリカは自身の頭を撫でる彼の手をやんわりと振り払ったあとに上記を述べればきゅ、と唇を結んで彼の漆黒の双眸と視線を絡めて。)
……聞いた私がバカでした。
(何だかだんだん開き直ってきたようで、自身の先程の質問が馬鹿らしくなってしまったのかマリカは静かに溜息を一つ吐いて。どうせ逃がす気も、逃げられる気も無いのだろう。自分だって勝てないと分かっている相手に対して抵抗する気なんて今更サラサラ無いが、如何せん自分の頭の中で理解をしているのと直接それを突きつけられるのとではやはり違うものでマリカはまた改めて自分がこれから生涯を過ごす部屋を一瞥して。)
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