(軋む蝶番が悲鳴をあげながら扉が開くと 獲物を見つけたように金色の瞳が鋭い眼差しで 秀幸を見、ゆっくりと秀幸に手を伸ばそうとした時 ガタリと彼の後から音がしゆっくりと振り返る) 「あっレー?君が動くなんて珍しーネ」 「……。」 (何も答えない黒い瞳の男が秀幸に近づき 目深に被った帽子を少しあげ目を合わせて問う) 「何か用か?」