---Abandoné【 指名制 】

＞ヴィペール

ちょっと人と違うだけ、それだけだよ。それに便利そうだしそれ。
( その口振りから自分以外の誰かもどうやら此処に居るのだと言う事が推測出来る。"人と違う"その言葉は自分にも相手にも向けたもの。少しばかりの圧迫感は寧ろ心地良いと感じられるもので、ちらりと落とした視線を己に巻き付く相手の下半身に向けてあっけらかんとした返答を返し。続いて持ち上げた視線を相手の唇の隙間から覗く赤い舌へと向けると「うん、来てくれてありがとう。＿＿蛇さん」と素直なお礼の言葉の後にたっぷりの間を空けて見た目からとった事が丸わかりの愛称で勝手に呼び。＿＿はて、今相手は何と言っただろうか。何故自分が自殺を図った事を知っているのか。此処で暮らすだなんて…。言いたい事聞きたい事は山ほどあるはずなのに一番初めに頭に浮ぶのは此処に来る前最後に見た母親のヒステリックな表情で。「…私ってお母さんの目の前でいきなり消えた事になるのかな」ぽつり、突き付けられた事実に対してそれだけを問い掛けて )