xxx 2017-12-05 23:46:58 |
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>53 マリウス
あははっ、感謝しろ?感謝しろ!潰れた頭は元に戻るまで結構時間が掛かるんだぞぅ。
今日は特別に我慢してあげたけど、次はどうかな?どうかな!
(潰れた頭の再生に時間が掛かる事を知っている――それが何を意味するか、頭の切れる彼ならば直ぐに気がついただろうか。大きさも去る事ながら、無論腕力も人間の比では無い。幼さ故に、他の住人よりも制御と言う点において幾らか劣る体に、"ついうっかり"力が入り過ぎて彼の頭を握り潰さずに済んだ事を褒めろと言わんばかり、彼の頭を解放したばかりのその手はびしりと人差し指で彼を指差した。後に続いた言葉は無邪気な残酷さを孕み、すっと彼の前から引いた腕を地面につけて両手で体を支え直すと、一体何を楽しみにしているのかぱたぱたと両足を揺らしながら笑い声を上げる。彼から向かって右側、円く大きな翡翠色の瞳をぎょろりぎょろりと忙しなく動かしながら辺りを観察しているのが兄のダミアン。そして向かって左側、けらけらと楽しげに笑い声を上げながらよく回る舌で好き勝手に言葉を紡ぐのが弟のドミニクである。これまでの経験上、この異質な見て呉れ故に初めて顔を合わせる死にたがりからは化物だの妖怪だのと罵られるか、逃げ出されるか…いずれにせよ、今目の前に居る彼の反応は少しばかり新鮮だったらしい。一歩大きく彼の傍へ接近し、顔を斜めに近づけたかと思うと澄んだブルースカイの瞳をじっと覗き込む。彼が瞳に宿すのは、恐怖でも侮蔑でもなく、初めてこの館を訪れた時ギャルソンに見せた鋭い刃の様な殺意でもない。何かもう少し温かく、それでいて切なげな――そんな所まで感じ取った所で、くしゃりと頭を撫でた掌に兄が片目を細めたかと思うと「まぁ良いや!今日の僕らはお前に用があったんだ、逃げずに出てきたから許してやろう!」と、そう言ってふふん、と胸を張る。それから先程詰めた一歩分の距離を再び開けてから改めて口を開くと、彼の質問への答えを返し)
僕ら、マダムから仕事を貰ったんだ。館をしっちゃかめっちゃかにした罰なんだってさ!めぇんどくさ!
でも、それ終わったら遊んで良いって言われたから、僕らお前を探してた!
だからこれからお前を案内するんだ、館の庭に!館の中にも外にも逃げ場は無いぞって、お前にたっぷり教えてやるんだ!
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