xxx 2017-12-05 23:46:58 |
通報 |
>37
一人だけ、ね。確かに死にたがりが何人もいたら大変だ。
(時折鉄球が擦れる音が気になるらしい。静寂よりは寧ろ音がある方が落ち着く。小さな体が余計に縮こまる様子に何と言葉を掛けたら良いか、本日初対面の彼女とは未だ距離感を掴める事が出来ず。敢えて音に関して言及せぬことが、気にしていないと態度で現そうか。何方にせよ、このまま会話を途切れさせない事が一番か、と早々に判決を下す。案の定、何の含みもなく素直な返答が貰えた事に、内心でほくそ笑み。復唱する事でその事実を吟味して。どうやら情報収集先は此処の住人限定、余計な混乱を起こさぬ良い措置案だ。'ほぅ'と妙なところで感嘆符を漏らし、突拍子もないようでいて、実際は計算し尽くされたこの邸のルールに感心せずにはいられない。視線は揺れる蝋燭の炎を見るともなしに眺めながら、実際は抜け目なく周囲の観察を。逃亡ルートを探るのは最早癖のようなもの。此処では使えぬ、と知ってはいても身に付いた習慣はそう簡単に捨て切れず。彼女の歩幅に合わせ、ゆったりと歩き乍、漸く夕食会場の場へ到着する。想像通り何人も横になって通り抜けれそうな広々とした重厚感溢れる扉。掛けられた一声に'有難う'と礼を述べ、促されるままに入室を。純白のクロスの上には、出来立てだと言わんばかりに湯気を立てた食事が並んでいる。普段は住人皆が揃って食事をするのだろうか、己以外にも数人分の食事の用意がされていた。恐らく己の場所であろう、その位置まで案内されては再度礼を述べ椅子を引き静かに腰を下ろす。付け加えられた言葉には微苦笑浮かべ、所詮何か入っていた所で**ぬのならば大して問題ない、と脳裏の自分が辛辣に毒づく。表面上は穏やかなまま、テーブルの上に置かれていたナプキンを手に取り、少しずらして二つ折りにした後、輪になった方を手前にして膝上へと置く。チラリ、窺うように目線を少女へ向けては当然の疑問を。)
…数人分の食事の準備が必要出来ているようだが、君は食べないのかい?それとも後で?食事は皆でした方が美味しいと個人的には思っているんだが、生憎と此処の仕来りは知らないからな。客人と共に食べてはいけない、などの決まりがあれば遠慮なく伝えてくれ。
トピック検索 |