xxx 2017-12-05 23:46:58 |
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>204 夏目央
此処は可笑しな場所、そっちが正解よ。そう思ってるのはアンタだけじゃない、この館に居る者は皆そう思ってるわ。(やれやれと肩を竦める程度、彼女はあくまで静かな反応を見せているが、この理不尽さに激しい憤りを見せる死にたがりも決して少なくはない。無論、己も含めこの館に住まう者達は数え切れない程それを目にして来たのだ。説明のつかないこの理不尽を、誰もが知っている。同時に、彼女がそれ分かっているのと同じように、どうしようもないのだと言う事実もまた皆が分かっていることなのである。だからこそ彼女の抱く感想は決して間違いではないとありのままを告げた。痛みが欲しいと言う彼女の言葉、他人事の様に呟かれたその言葉にさえ、彼女の闇が覗く。要はそれ程までに、物理的そして心理的痛みと言うものが彼女の中で当たり前のものと化し、いつしか生活の一部になっていたのだろう。ずっしりと重みのある言葉をぽつりと吐いた唇に目を遣りつつ、手首から肘に掛けてゆっくりとなぞった。捕食本能を駆り立てる新鮮な若い血肉の匂いを薄い皮膚越しに嗅ぎ取りつつ「腕の一本くらい、と思ったけど止めとくわ。死にはしないけど、無くなった体の再生には時間が掛かるわ。どうせアンタは懲りもせずにアタシの周りを彷徨くでしょう。片腕を食いちぎられたなんて、そんなみっともない姿…見てる方がうんざりするわ。」と、いつもの調子でそんな刺のある言葉を並べては体を離して)
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