xxx 2017-12-05 23:46:58 |
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>200 夏目央
あらそう。それじゃ、此処なら好きなだけ練習出来るわね。試しに化粧してアタシの所へ顔を見せに来てみな、笑ってやるから。(何とも真面目な返事を紡ぐその唇を眺めていた両の目をすうと細めると、態とらしい仕草で肩を竦めた。美しさを探求する者として、素の顔にあれやこれやと描き足して作り上げた顔になど真に興味がある筈もない。にも関わらずわざわざ未だ若く美しい肌をもつ彼女に対して辛辣な言葉を吐かずにいられないのは、己にないその瑞々しさに対する無意識下の嫉妬なのだろうか。ともあれ、意地の悪い言葉を紡ぐ時ばかり饒舌なのは今更どうする事も出来ぬ性格故のこと。頬をなぞった指先でそのまま柔らかな彼女の唇に触れようとした矢先、するりと己の手から逃げていってしまう姿に伸ばしていた半身をするすると巻き直しながら彼女を眺めると「そんな甘ったるい物アタシは食べられないわ。空にするつもりでせっせと食べて頂戴。」と眉根を寄せる。さくりと一口齧った瞬間の香りと甘さを想像するだけでどんな気分になるか、顰めっ面が物語っている事だろう。クッキーには一切手を伸ばさない代わりに、用意された温かい紅茶のカップだけを受け取って)
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