xxx 2017-12-05 23:46:58 |
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>196 夏目央
時間なら腐る程あるでしょう、勉強なら好きなだけ出来るわよ。
どっちもアタシの柄じゃあないけれど、
アンヴィジブルが焼き菓子を焼いたと騒いでいたからアンタも消費に協力しな。
迎えを寄越してやったわ、さっさと来ることね。
(館の中に漂う甘く優しいバターの匂い、これが何を意味するかこの館に住まう者は皆知っている。菓子作りが得意なアンヴィジブルが何かを拵えたのだ。匂いから察するに、恐らくはクッキーか何かだろう。ある者は"おやつの時間だ!"と歓喜し、またある者は"良い匂い"とうっとりするこの匂いを残念ながら苦手とする者が此処にひとり――唯でさえ甘ったるいこの匂いの所為で気が滅入っていると言うのに、畳み掛ける様にして匂いの根源を生み出した彼は"ヴィペール!お前あの死にたがりの子にこれ食わせてやれよ!お前が一番適任だろ"などと言うのである。バスケットにクッキーを詰めて彼女の部屋へ…そんな親切な働きが出来る性分でない事は最早言うまでもない。それでも仕方無しに赴いた一階の談話室、家具の隙間をぬう様にして奥へ進み「此処へ連れて来な。」と、ギャルソンの分身に彼女の迎えを命じた。この甘ったるい匂いはさっさと遠ざけてしまえ、クッキーの詰め込まれたバスケットをテーブルの上にどさりと置いて、彼女が此処へやって来るのを待ち)
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