遊女 2017-10-27 19:26:38 |
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ふふ...。たまにねえ。(時折そのような悪さを働くと言う相手だが自身には何処か確信犯めいた素行の様に思えてしまうのは探偵という職種を傍らに控えているからなのか。口角を尖らした薄く整った唇を指先で弄りながらその真実が其処にあるかの様に艶やかに黒く光る相手の瞳をじっと見据え。すると、何かに気付いたのか“へぇ”と小さく一息溢し「良く見るとあんた、可愛い顔してんのね。こんな娘に茶菓子の1つや2つ取られたくらい直ぐ許しちゃうよな。でも、勝手に取るのは駄目だよ?例えばこんな風に...。」と見据えていた筈の瞳からいつの間にか焦点がずれ、落ち着きある淑やかで大人の風情香る相手は女の子らしい素行に似合った顔立ちだと気付き。大袈裟に言うと素行不良。それが日常的であるという事は相手の表情で伺える事が出来たが、男の性なのか目の前の相手が怒号を受けている事までは推測出来ず。そんな素行不良の模範を示す様に菓子楊枝を手にしては相手の残った茶菓子をひょい、っと失敬するとそのまま口に運び。そんな不意を突く行動を取っては「.....っ。ごめんごめん。つい悪戯したくなっちゃって。...はい、お詫び。どうぞ。俺の分。」とけらりとした崩れた表情を魅せると自身の分の残った茶菓子をお皿ごと相手の方へ寄せ。結果、意味の無い物々交換になりそうだが自身にはこのような他愛無いやり取りが好きなのか終始人懐っこい微笑を溢しており。
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