KING 2017-10-16 13:21:15 |
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【カリス・エヴァンス/1Fエントランス】
別の方向から聞こえてきた挨拶に視線を移すと、そこには同じく同期の青年がいた。白髪と赤い瞳をした個性的な特徴を持つ彼の親切な行動に、またもや差し出されたティッシュを受け取りながら、それほど自分は鼻から大出血を起こしているのだろうかと疑問を抱く。しかし、親切を無下にも出来ないので短く感謝の意を述べてから、貰ったティッシュを一枚引き抜くと、とりあえずまだ止まっていなさそうな鼻に躊躇いなくぶっ挿した。
「カミラさんにしても、ラルクさんにしても、みんな親切だね。何かお礼をしないとダメかな。これは」
床の汚れをしっかりと拭い取った後ゆっくりと立ち上がり、両方の鼻の穴にティッシュが詰められた間抜けな顔をしながら、一貴族であるはずのカリスはのほほんとした態度で、手を差しのべてくれた二人にそう言葉にした。
>カミラ、ラルク
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