あの方の前では総統命令とて絶対とは言い切れません。(その後に続く本心……即ち、指揮権の問題への不満……を圧し殺しながら、推測だけを淡々と溢し。ヒトラーへの抗弁が可能な数少ない幕僚であるルントシュテッドに、命令の修正を期待していて。二人のツェンダップは程なくして司令部へ到達し、ハインツは降りて司令部テントの中へ向かい)