伊達組沼住民 2017-10-05 22:11:52 |
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(見るもの全てが新鮮で、どうしても興味や好奇心が抑えきれずに赤い布越しにちらちらと辺りを見回してしまう。その時にうっかり誰かと視線が合ってしまう事が度々あったものの、暮らしていた街の人達と違って、ここの人達から感じる視線は珍しいものを見るようなそればかりで、嫌悪や蔑みといった悪い感情はあまり感じられなかった。自分が受けてきたものと180度違うそれらに、安心するよりも先にただただ困惑するしか無い。もはや拠り所になってしまっている彼の赤い布を両手で握りしめながら後をついて行くと、狭い部屋のような場所…多分、エレベーターと呼ばれる乗り物に彼が入っていくのが見えた。そこには彼以外の人間が数人いて、思わず足を止めてしまいそうになるのを必死に堪えて中に入り、なるべく彼の傍に近寄っては、顔を見られないよう俯く。そのせいで、彼が他の人達の視線を散らしてくれていた事には気付けなかった。そのままエレベーターは上へ上へと進んでいき、気付けば自分と彼しか乗っていない状態になった所で、チン、と軽快な音を立ててエレベーターの扉が開かれ、長い廊下を二人で歩いて行く。そうして辿り着いた部屋の前で足を止めた彼に告げられた言葉にぎこちなく頷いた所で、彼が声をかけながら扉を開いた。そこにいたのは、真っ白い髪に真っ白い服装をしており、唯一色がついている金の瞳をこちらに向けて明るく笑っている一人の人間だった。なんとなく自分より年上のような雰囲気はするものの、正確な年齢はよく分からない。支部長であるにも関わらずとても気さくな話し方なのは彼と親しい仲だからなのか、それとも支部長本人の人柄によるものなのか。と、つい探るような視線になってしまっていたのか、不意にこちらへ話しかけてきた白い彼に、条件反射のようにびくっと体を跳ねさせてしまう。数秒間黙ったままあちこちへ視線を彷徨わせた後、ぐっと手に力を込め、頭に被っていた赤い布を取り払っては、布を肩に羽織っているだけの状態になる。すでにルシェだとバレているのなら隠す必要は無い、むしろ彼にも支部長にも失礼になると判断した上の行動で。露わになった獣の耳がぴこぴこと揺れ、目を逸らしたくなる気持ちを抑え込みながら)僕の名前は、光忠です。街に住んでいたルシェの、生き残り…です
(/了解しました、プロットに沿うなら伽羅ちゃんと貞ちゃんの班に仲間入りする感じですね。すぐに貞ちゃんが合流して初任務に向かうのもいいですし、機関内の案内で他の班の刀剣男士を出してみるのも面白そうです。光忠の能力を確かめるという名目で、シミュレーターで作った仮想世界での模擬戦も良いかもですね!)
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