ぬし 2017-09-09 23:38:44 |
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【世界観】
時は中世、場所はヨーロッパのとある一国であり。
この国には代々言い伝えられていることがある。
『裏の森には恐ろしい人ならざる者がいるわ』
『絶対に近付くんじゃないぞ』
『こら!悪い子は森に置いてしまいますよ!』
『ありゃあ化けもんだ。恐ろしや恐ろしや』
国中の民が口を揃えて言う事。それは「森へは絶対行ってはいけない」。
何故こんな事が言われているのかというと、時は数百年前にまで遡る。
数百年前。悲劇の始まりは奇妙な事件から始まった。
某日、ある一家が一夜にして全員死ぬという事件が起きた。しかも亡くなった一家の家は酷く荒らされており、至る所に何かで引っ掻いた跡や噛みついた跡が残っていた。
当初の警察は今のような優れた人材も機器も少なかったため詳しい調査はあまり出来なかった。
しかし、その一家の家の中から人とは思えない形の足跡や何かの獣の毛が落ちていたりと重要な手掛かりになりそうなものは見付かったんだ。
警察はこれらの証拠を元に犯人を捜索するも見付からず、気付けば数年が達この事件は何故かお蔵入りになってしまった。
時は過ぎおよそ百年後。
某日また一家殺害事件が起こった。前回同様警察が動くが、今回は前回よりかは技術が進歩しており調査が進んだ。
そして、前回の調査記録と今回の記録を照らし合わせると見事に一致した。警察は驚いた。「百年前の犯人がまだ生きているのか」と。
早速調査を進めるとある仮設が浮上してきた。
「犯人は人ではないのかも知れない」
と。
また時は過ぎ中世の約百年前。
ここまでくれば技術も相当発展している。
ある日、とある研究者がこの奇妙な事件の事を徹底的に調べ上げた。そしてある説を発表した。
「この事件の犯人は人ではない。しかし幽霊ではない。では何か?
狼男だ。」
この発表が出されてから国中で色々な噂が流れた。ここの館には狼男がいる、あの家は狼男の子孫だ、等。
どれも可笑しな内容だったが、一つだけとても有力な噂があった。それはとある地域にある森の奥に居るという内容だ。
何故有力かと言うと何人かその森へ入ったっきり帰って来ないという。
ある時、一人の狩人がその森に真相を確かめに入って行った。数時間後、狩人は真っ青になって帰って来た。それも体中傷だらけで。そしてこう言うのだ。
『狼男に襲われた』
そしてその狩人は傷が酷く、まもなく死んでしまった。
この事が一気に国中に広まり、何時しかこの森は人々から恐れられ、隔離されていった。
この物語はそんな森の奥に住む狼男達のお話。
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