ワンダーランドはアリスがいなければ崩壊してしまう。
世界の中心であるアリスの欠落によりワンダーランドは荒れ狂い、もはや崩壊寸前まで堕ちた。薔薇は枯れ、赤のペンキが滴り落ちる。扉は錆びて、かつての森は朽ち果ててゆく。
始まりは、アリスの自決によるものだった。理由は分からない。ただ、アリスは自ら命を絶った。
アリスは皆に愛されていた。だが、世界が崩壊寸前という危機にワンダーランドの住人は皆狂っていった。
「このままこの世界と共に消えるのは嫌だ」
住人達は打開策を考える。その結果、"アリスの不在"が崩壊の原因なら、現実世界からアリスにふさわしい少女をワンダーランドへと落とし、アリスの代わりとして使ればいいという計画だった。
それからワンダーランドは計画通りに、何も知らない少女を代わる代わるにこの世界へと落とす。
気づくことも、疑うことも、諦めることもない。
この狂った世界は永遠の悪夢に囚われているのだろう。
◆◆◆◆の日記より
(暫くレス禁)