らぶこめ 2017-08-25 17:17:03 |
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>伊里
んー……うん、いいよ(一口ちょうだいだなんて人の気も知らないで――一瞬そんな黒い気持ちが湧き上がりそうになったが、友人同士で食べているものを一口あげることぐらい普通のことだと思い直し。瞼を伏せて数秒、少し迷うふりをしながらもその申し出を断るわけもなく了承して。誰もいない廊下、自分たちの足音と、彼の声、どこか遠い環境音、それから夕暮れの日差し。なんだかここだけ別世界で、彼とぼくしかいないみたいにすら思えてくる。「なんだっけ、こういうの……ええと、逢魔が時?」階段を一つ一つ下りながら「どっかに迷い込んじゃいそうだよね」悪戯っぽく笑い、そうっと彼の顔を覗き込んで)
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