カブキの野郎、無理してんな…。(今朝から彼の様子がおかしい事くらい誰より先に気付いていた。昨夜、やはり風邪を引いたに違いない。稽古中も彼が気になって仕方がなかったが、彼の事だから中断は嫌がるだろうと敢えて休憩まで待ち。休憩になれば真っ先に相手の元へと向かい、眉を寄せながら声をかけて) ──おい、カブキ。お前具合悪いんだろ、無理すんな。