雪月桜(月) 2017-06-17 22:28:12 |
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「いや、何でもないさ」
しかしラビは神田の言葉に小さく否定し、部屋に入るよう神田を促す。
神田自身納得したわけではないが、いつまでも廊下に立ったままでいるわけにもいかない。
疑問を浮かべつつも神田は室内に歩を進め、ラビを室内に招き入れた。
二人が部屋に入ったあと鍵をかけると、神田は上着を椅子の背にかけベッドに腰をおろした。
「座らないのか?」
神田の言葉にラビの肩が小さく揺れる。
ラビは自身の緊張に、内心苦笑を滲ませた。
促されたまま神田の隣に腰をおろすラビは、いたたまれない気持ちを抱く。
数秒の沈黙の後、口を開いたのは神田だった。
「このまえ、お前がこの部屋で言った事についてだが…」
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