一瞬触れた事がきっかけとなり、ラビは意識が逸れていた事に気づいた。 だが気づいたのは、ラビだけではなかったようだ。 二人がいる場所は、神田の自室の前だった。 「どうかしたのか」 ドアノブに手をかけ扉を開き問う神田の声は、訝しげに聞こえる。