「…っ、これでいいだろ」 二人の近い距離により、互いの心音が高く響き逢う。 一瞬の熱は神田とラビの思い故だろうか。 ならばこの思いを恋と、いや、愛と呼ぶのにふさわしいと言えるだろう。 この先、幾度新月の夜が来ても、目の前の月との別れが来ようとも、ラビの心に月は消えない。 今ここにいる愛しき人。 彼がラビの心に、消えることはないのだから。