まず、あの二人が変わらず此処に在るのを見て安心した。元気そうで、本当に良かった。 同時に、時を辿りたくなった。今ならあの頃の自分を客観視できるし、数日は美しい言葉の海に沈んでいられる。 掬い上げる思いは心地好いものだけではないけれど、それを加味してもあの頃の記憶に浸りたい。 誰の目も届かないからこそ、安心して溺れられる。