и 2017-05-21 21:01:45 |
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( 身体が重くて、全身痛いはずなのに今は既に感覚が鈍くなっていて痛みよりも気怠さの方が勝っていて酷く睡魔にも襲われている。遠くに聞こえていたはずの声や音は何時しか聞こえなくなっていて静かな空間には身体の引き摺られる鈍い音だけが響いており。夜更けだろうか、時間の間隔でさえ鈍っているのだからもしかしたら明け方かもしれない、分からないが寝ている時間帯だと言うことは容易に理解できて。こんな長い時間自由を奪われては、生きている意味を問われるかのような拷問を受け使えなくなった道具のようにして扱われ何がそんなに楽しいか。自室より少し手前の所で放り出されては床にうつ伏せで倒れ込み、男らの足音が遠くに消えたのを確認するとゆっくりと仰向けへと直り、動く度に鈍い痛みが走る身体は正しく“使い物にならない”とひしひし伝わってくるようで、深い溜息を零しては静かに立ち上がり壁に手を付きながらゆっくりと歩き出しては自室の方へ数本進んで立ち止まり。嫌な音を立てる心臓の音は警鐘か、怯える事など今まで無かったのに急に訪れるそれは霞んで揺れ動く視界の向こうに佇む小さな人影の所為か。自身の部屋の前、薄くても無駄に威圧感のある襖のその目の前で小首を傾げては何やら考えているその姿は、正しく好奇心の塊とも言えようか、何故この場所に居るのか、格好からして寝巻きに違いない。寝ている時刻だと言うのに何故自室を抜け出してこんな奥までやってきているのか、関わってはいけないと忠告をしてやったのに。あの老いぼれの指図か、何か意図を持ってこんな所にやって来ているのか、しかしその横顔の瞳に見えたのはきっと今の自身と同じ貪欲な探求心の目。それでも壁についている手に力を込めると眉間に皺を寄せて、ゆっくり近付き「---、失せろ。お前が来て良い場所じゃない、帰れ。」これ以上踏み込んではいけない、話してもいけない、その声を耳へと届けてはいけない、幼さとその中にある背伸びのような偽りの大人の瞳の色を捉えてはいけない。月明かりも届かない暗い廊下、それでも少しばかり眠る“力”を出せば重たい空気がさらに重くなり、僅かに寒気が出るのは殺気の所為か、鈍くなっていた瞳は煌めく金色の光を放ち、瞳は肉食のそれのように瞳孔が暗闇だと言うのに細められ。 )
( / お時間がある時で構いませんので気になさらず。想像も大切ですので大丈夫ですよ。
グロイシーンとなり少しばかり不安でしたが安心致しました。 )
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