и 2017-05-21 21:01:45 |
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(夕時。小学校の図書室の一角を陣取り、じっと本に目を走らせており。同級生の図書委員がカウンターにいるが、其方も己と同じく暇つぶしに本を読んでいるらしく、時折ページを捲る音が聞こえて来る。無人ではないが、大した音もしない静穏とした室内。そんな中、ふと昨晩の記憶が蘇り本から顔を上げ。あの男の人が去っていた後、すぐに二人の女中が自分を探しに訪れると、どうしてこんな所にいるのだとか夜風に体を晒すと風邪をひいてしまうなどといったような質問や説教を幾つか言い聞かせて。言い訳は溢さず、しかし男の人がいたなどといったような事実を述べることはなく、何とか二人を誤魔化すとその後はいつもの日々と何ら変わらないように一日が終わったが、頭の片隅ではあの男の人のことが忘れられないでいて。思えばどうしてこれほどあの人に興味を持っているのだろう。屋敷の畏まった女中とは異なり、自分を年下として扱い、荒い口調の言葉が返って来たからなのか。それに結局、昨日は相手の名前を聞くことはできず、かえって余計に嫌われてしまったようにも見えた。理由が何かあるのだろうか。分からないことばかりが募り、思わず嘆息を吐いて開いていた本をぱたんと閉じると、重厚なカバーのタイトルを指でなぞり。書庫で見つけた、動物の図鑑。あの男の人の瞳がどうしても忘れられず、目についての図鑑を探したが、表紙からして生々しく不気味な感じがする本しか見つからずそのままあった場所へ元に戻し、見なかったことにして。代わりに動物についての図鑑を読むことにし、瞳について調べようとしたのだが、何だか難しいことをずらずらと綴られていて、あまり知りたいことは分かりそうにもなく。何気なく窓の向こうへ視線をやり、今頃あの男の人は何をしているのだろう、なんてことをぼんやり考えつつ)
(/承知いたしました。既に何度か勝手に動かしてしまっておりますが、未だ慣れない点もありますので何かご要望等があれば気兼ねなく仰ってくだされば結構です。ではそろそろ背後は失礼します、何かあればご気軽に…!)
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