猫さん 2017-05-20 18:00:41 |
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(窓を開けてもらうと多少の余所余所しさも感じさせない、それどころか図々しいくらいの勢いで敷居を跨ごうと足を上げるも相手の言葉を聞けば絶妙なバランスを保ったまま一時停止。アイスと引き換えならという此方にとって何らデメリットのない条件をピンと空に向かった耳で確り聞き取ると、足の動き再開させて靴を脱いでフローリングへペタリと足の裏をつけ。視線で示された相手の隣に腰を降ろせば今まで気にも留めたことのなかった髪の毛の話題に前髪を指先に巻きつけながら「ん?……俺ずっとこの色で生きてきたからよくわかんねぇや」野良の時代なんて嫌でも外で過ごさなければならなかった己にとって雨や雪の方が辛かったことを思い返していたりして、そうこうしている間に手にしていたアイスは袋の中で溶け始めており。大きく開けられた相手の口を確認するより前に、アイスが原型を留めている内に食べてほしいと急いで袋を破り開ければ焦りの所為で手が滑り、一度相手の頬にアイスの先端が向きヌチャリとクリームを付着させてから漸く待ち受けていた咥内へと入れて。端正な顔にアイスクリームが付いているだけで少々可愛く思えてしまい「!っあ……ごめん。冬さん可愛い、」勿論アイスクリームを付けてしまったことへの詫びもあるけれど、不謹慎にもこんな状況でトキメキを感じてしまっていることに対しても含めて謝れば己の分のアイスもぺろぺろと舐めつつ頬についた其れを拭ってやるためにティッシュの在り処をきょろきょろと視線で探し。「__なんか拭くのある?無いなら俺が舐めてあげるけど」なんて冗談とも本気とも取れる口調で告げてはクスリと笑い)
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