主人 2017-04-17 00:57:10 |
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...。( がたごとと揺れ始める中、ほんの僅かに意識が意識が戻る。然し、眠気と疲労により脳内でどのような状況か等を理解する、という思考にまでは至らなかった。ただ耳元に響く馬車の音を聞くだけの意識。ただ唯一何処か暖かさを安堵さを覚えるような温もりと、微かな香り。これはあの日からよくかぐ。いつも傍に居てくれている様な香り。再び眠りは深く沈んでいく──。彼に担がれた事も微笑み掛けられた事も知らずにその日は眠りに落ちていた。────やがて次の日。鳥の囀りが響き渡るのを耳に薄く目を開く。朝だ、暫くその余韻に浸っているとゆっくり身体を起こした。片手で前髪を掻き上げたまま昨日の記憶を辿る、誕生日パーティーを終え、馬車に乗り込み...その後の記憶はあまり無い、寝てしまったのだろうと推測。束の間にベッドに居るのもきっと彼がおぶって運んでくれたのだろうか。なんて事を暫く考えていると立ち上がり、窓のカーテンを両手で開く、眩しく感じる日差しに双眸が揺らぎ細まるが、太陽に数秒当たった後に服とバスタオルを持って浴場へ。朝から既に起きて廊下掃除をしている使用人とすれ違う『 お早う御座います、アルフレッド様。 』挨拶が幾度と無く交わされる。どのくらい歩いただろうか、やがて脱衣所へ辿り着くと服を脱ぎ、篭へと入れる。そして浴場へ──。 ).......ふう、すっきりした。昨日は汗のついた身体のまま寝てしまっていたみたいだからな。( やがて入浴を終え“カフスボタンの付いた白いシャツ”にワインレッドをもっと暗くした“ズボン”ズボンと同色の“ウエストコート”へと着替えた濡れた髪は、タオルで軽く拭い水は滴らぬ様にしたが乾いてはいなく。タオルも篭へ入れると朝食を待つべくそのまま自室へと戻ろうと廊下を歩き )....。
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