文芸部という名の秘密組織の一員 2017-04-16 17:24:30 |
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桜色
ねぇ。貴方は今、幸せですか?楽しく、暮らせていますか?毎日、そんなことを考えています。初めて話した日のこと。互いの趣味のこと。そして......想いが通じあってからのこと。本当に楽しくて、嫌なこともすべて忘れられるようでした。何があっても貴方だけは味方でいてくれる。こんなに心強いことはありませんでした。
でも、やっぱり......貴方は、離れていってしまいました。勉強や部活で忙しいのは百も承知でした。それでも待っていたかった。その気持ちが重たすぎるなんてこと、前の私は考えもしなかったんです。自分が幸せでいられるように、貴方を繋ぎ止めていたかったのかもしれません。他の人と上手くいく様子を想像しては、胸が苦しくなって。悩んでいる様子を想像しては、助けてあげたくなって。馬鹿みたいです。
「愛してる」
そんな風に言ってくれたのは、いつのことでしょうか。嬉しかったはずなのに、思い出せません。もっと一緒にいたかった。もっと、言ってほしかった。口に出さずとも、伝わっていたのかもしれません。そのせいで、離れていったのでは。今更後悔しています。もう、戻ってなんて来ないのに。
その時でした。
「ただいま。ごめん、待たせて」
帰ってきました。私の、最愛の人。ずっとずっと、忘れられなかった大切な人。
「遅いです、どれだけ不安だったことか......っ」
思わず涙を溢してしまいます。嬉しすぎます。これは本当?夢じゃ、ないですよね?
「留学、してたから。忘れようとしたけど、ずっとお前のこと考えてた」
「そんな......ありがとう、ございます」
嫌われたんだって思い込んで、過去のことにしようとしていました。もう忘れるべきなんだと。その考え自体が間違いだったんです。話さなければ伝わらないものなんです。こんなにも、愛しているってことも______。
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