道化師 2017-04-13 19:02:36 |
通報 |
>ロベルト
ん?あァ、謝謝__アリガトウ。キミは、子供みたいに喜んでくれるネ。本当のサーカスみたいだ。嬉しいヨ、ミスター。
(仲間達が“花“を受け取り各々舞台から降りていく中、残された自分はさて小道具の片付けでもしようかと4本腕を伸ばして視線を客席から逸らし。しかし何処からか聞こえた自分の呼び名に意識はすぐ引き戻され、人混みの中に揺れる手を見つけるとあまりに親しげな仕種に目を丸めつつ舞台のふちまで歩み寄り。明朗な声は淀んだ空気の中で際立って響き、屈託のない言葉もさることながら純粋な高揚に輝く瞳を見ていれば自然と笑みも深まるもので、まずは拙い言葉で感謝を述べ。しゃがみ込み片腕で花を、反対側の腕で手帳とペンを受け取ると「字は書けないケド、ゴメンネ」と眉を下げながら暫し考え込み、サイン代わりにデフォルメした蜘蛛のイラストをサラサラと描いて。それを渡すついでに鮮やかなターコイズ瞳をじっと見据えては「__気に入ってくれて嬉しい。だから、もうちょっと見せてあげようカナ。トクベツに」おそらく相手は純粋にサーカスを楽しみに来ただけなのだろうが。花を受け取ったのだからサービスした所で叱られやしないと、目を細めて“おいで“と腕の一本を相手に差し出し)
対不起ミスター、トモダチを待たせてしまったネ。
サインは道化に渡しておこう。大丈夫、名前も、年も、上手に書けてる。偉い偉い__エー、“ロベルト“?
イイコのキミにはきっと、僕らはチョット刺激的だ。僕らがキミの、悪いトモダチにならなきゃイイケド……キミまで悪いコにしてしまったら、ゴメンネ。
遊びに来てくれるの、待ってるヨ。後で会おう。謝謝!
トピック検索 |