自堕落な男。 2017-03-17 00:05:23 |
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>紫
! 紫……
(不意に背後からかけられたこちらを咎めるも懐かしい声に、はっと微かに身じろいだ後、煙草を手に振り返り。そこには10年以上前からこうしてそばに来てくれた女性。その声音こそ不満げな響きを孕んでいるように聞こえたものの、一瞬だけ照らし出された嬉しそうな笑みを珍しく見逃すことはなく。ふ、と笑い立ち上がると、彼女を迎えに歩いて行き、電気をつけず月明かりのみが差し込む暗い室内で向かい合うと、照れ隠しと罪悪感が綯い交ぜになった複雑な色を絡めた声で返事をし。)
すまん、急に呼ばれてすぐさま動かにゃならなかったんだ。心配かけたよな、悪かった。今夜は……ゆっくりしていけよ。
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