松野カラ松 2017-03-16 19:17:50 |
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!……菊ちゃんとこの子か。参ったなぁ……。
(切れ切れに紡がれた単語らしき発音を拾い、それがどうやらあの極東の島国のものらしいと理解するまで数秒。何と言ったのかを判断するには少し時間が足りず、推測に眉を寄せる暇もなくかくりと下がった頭を支える方に意識を取られて。その容態につい気を取られてしまったが、腕の中の容貌は黒髪の典型的な亜細亜人であるらしいと見え、先程の認識がより確固なものになるとどうしたものかと溜め息を一つ。もし彼の怪我が自国の民による人為的なものだったとしたら……最悪な想定に身が凍った、国際問題への発展、加えてかの青年を本気で怒らせる羽目になるだろう、他人の前では身内を低く言う彼らはそのくせ、それを他が攻撃した途端に豹変するから。しかし何よりも、この生々しい傷を負わせた人間が自分の中にいることが悲しいとまで考えたところで、いけないと軽く頭を振り。利害も推測も一先ず後だ、まずは彼を助けなければ。しかし病院は車を出さないことには行けない距離、仕方がないと腹を決めてそのやや大柄な身体を何とかして背負い込み、鞄を口に咥えて目と鼻の先の自宅を目指し。)
んん、英語?Non!Merciの方が何倍も甘い響きだろう?(ちっちっち、)ふっふーん、お兄さんの髪の美しさに惚れちゃった?(そわ、)
お兄さんは世界のお兄さんだからね、そんなことなんて気にしないのさ。(ぽふ、頭撫で、)思うってなによ、問題ないならいいけど(ぷぷ、)お返事ありがと、俺の方も大丈夫。上手くできるか分かんないけど、お相手よろしくね。(うむ、)
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