>>明石国行 (近くなる足音は拙く暗闇に響く。気配を押し殺し、物置の少しでも奥へ、暗闇の中へと身体を寄せ。手のひらに感じた布の感触に目を凝らせばどうやら毛布らしい、再度逃げる際に冷えた足では動かぬと頭からそれを被り置物のように奥の暗闇に紛れ。太刀であり暗闇では目がきかぬ彼がそれでも己を追う理由に思いを馳せては、情が湧きそうになり首を振って邪念を払うことをし。そうすることで恐怖も紛れればと思い)