桜木と、蛇の腹の下【隠れ家】

>アマネさん
あ、なるほど……良い、ですね？(相手の名前を呼ぶとそれに応えるような小さな声でそっと名を呼ばれ、その響きが案外すとんと腑に落ちるのか呼び捨てによる親密感(？)を体感すると相手の頬を片手で包みながらまた優しく目尻に触れて笑い)


案外…そっちの方がすんなりきますね？(ハザマ。と小さな声だが相手から呼ばれた瞬間は、大袈裟かもしれないが甘美な響きで脳が痺れるようなまたそれが癖になりそうな。呼び合った瞬間は時間が止まったような不思議な感覚に鼓動が逸り。呼ばれる嬉しさを共感すると目の前の滑らかな肌の頬を愛しげに撫でて)


アマネさん…嬉しい事ばっかり言いますよね？(指の節ごと手を握られると手の力を抜き、触感を楽しむ様な愛らしい動きとほんのり頬を染める照れた様子を面差しに見付けるとそんな可愛い事を口遊(くちずさ)む相手が堪らなく愛しくて、抱き締める腕を自然と強めながら)


本気、を示すと。本末転倒になる気がしますね…。(肩の戯れだけでは足りないと訴え掛ける水色の瞳に唇を指されると胸の奥が熱くなりながら相手を見つめたまま少し座り直す畳の縁がぎしりと鳴り。大切に想っている気持ちは勿論嘘偽りないのだが、それら(愛情)をキスで示すとなるときっと止まらなくなると言いたげに情けなく笑い。密着している心臓の鼓動はきっと煩さ過ぎて相手に筒抜けだろうなと藤色の後頭を撫でながらそんな事を思い、暫くするとその手を止めてそっと顔を横から寄せるとゆっくり相手の唇を塞ぐようにキスし。温かい息を吐いて一旦僅かに離れると相手の睫毛や顔立ちがここからよく見え、離れなければいけないと頭では分かっているのに。相手の耳へと手を添えると僅かに顎を持ち上げて再び唇の隙間を埋め、軽いキスから段々と深いキスへと何度も唇と呼吸を重ね)


私はモテる筈がありませんよ；…アマネさんの方が私は気掛かりです。…貴方の優しい所とか可愛い所とか、アマネさんの魅力に…皆すぐ気付かれて盗られちゃうかもです。(相手の心の中の想いを知ってか知らずか、相手を盗られるだなんて子供のような言い方になり。手を繋いだままであった手のひらを遊んでいるような相手の握り締めに此方も同じリズムで応えるように、小さく幸せに笑みながら握り返し)