『 森 の 奥 で _ 』 ( nl / 募 ）

____ .. 私が言葉を口にしたら可笑しいか ？

( 茫然 、そんな詞が確実に当てはまるであろう少女の声 。 驚愕に目を見張るその様は正に滑稽である筈なのに 、何故か自身を苛つかせる 。 無性に騒めく自身の心臓に軽く舌を打ち 、 苛立った様子で上記を述べる 。 無知 、 で有るのか将又惚けて要るのか 、知った事では無いのだが惚けて要るのなら迷惑以外の何者でも無い 。 " 今時の狼 " 何て詞では片付かないほど長く壮大な時を過ごして来た己にすれば人語を口にするなど容易い事で 、 傍から見れば最早化物の部類であろう 。人間に何と思われても構わないが 、それ故にこうも毎回命を狙われては只々面倒で仕方が無い 。 そんな事を考えては自嘲的な笑みを浮かべ 。 ____ 唐突に自身の傷口へと宛てがわれた其れにぐっと眉を寄せれば乾いた吐息を吐き出し 、 次いだ少女の呟きにはっと鼻で笑えば 、 『 私は人間から手当を受けるほど弱っていない 、 それに .. ___ 御前も所詮人間だぞ 。私からしてみれば何も変わらん 。 』 と 。 何故か人間を軽視する様な発言を口にする少女に挑発するように嘲笑えば上記告げて 。 布で止血するだけでは喰いこんだ弾丸は抜けはしない 。 押し付けられた布を払い 、 傷口へと口を寄せれば弾丸を掴み引き抜いた其れを思い切り吐き出して 。 )