森の人 2017-03-04 13:16:37 |
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────ッッ…!
( 低い唸り声と共に振り払われた手。爪が掠ったのかピリッとした痛みが走り。直後、疼く様な感覚に緩慢な動作で手の甲を見遣り。皮膚が毛羽立つ様に捲れている様を見ても眉一つ動かさず、目の前の狼の瞳をジッと見据えては一言、「 手当だけでもさせて頂戴。 」と。持ち前の鋭い爪や鋭利な牙を使えば、簡単に此方の命を奪えるであろう生き物を目の前にし、はっきりと言い放って。確かに、恐怖心が全く無い訳では無い。野性の肉食獣を目の前にして無事に帰れる保障も無い。自身が後悔を感じたくないという自己満足から来る感情かもしれないが、それでも見捨てる気は無い様で。「 私の声が理解出来てるか分からないけれど、怪我を放っておいたら今度こそ狙われるから。───それが嫌で、逃げたんじゃないの? 」ジッと月の様に煌々と輝く双眸を見詰め、そう述べて。 )
( /有難う御座います!ロルの件、承知致しました。私も場面により心情、行動と書き連ねると長くなる場合が多々ありまして、申し訳無いのですが長さはまちまちかと…; )
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