赤の騎士 2017-03-01 00:05:01 |
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嫌いな訳ない、__君の誇りに触れることが出来ることが嬉しくて仕方ない事、気付いてるだろ?(初めて出会った時に彼女が意思表示のように告げた個人としての主張、他のアリスとして埋もれ無い為の些細な抵抗のようなそれを。今己に向けられれば、赤の騎士として存在する自身を一人の人間として扱われる事がこうも嬉しい物なのかと、向けられているのは甘えごとかもしれないが。向けられる言葉を一つ受け止める事で世界が一つ広がる様な、年を重ねる度に見落としてきた一つ一つを再び思い出す事が出来る様な、そんな差し出される手の平に己の片手を指を絡めるように握り応え。握る指先を名残惜しみながら一本ずつ離し、艶めく濡れ羽色の髪を彼女が大事にしている事を知っているからこそと返事を返して。ソファに腰かける彼女を抱き抱える様に腕を回せばそのままソファへ腰を下ろして抱きしめたまま己の腿上へ座らせて、愛する人をすぐそばに置いて何も思わない、なんてことは有る訳も無くそんな自身を少しでもと律しながら「__夜の庭園は未だ行ったこと無かったか?」つい先ほど己が散歩へと出向いていた場を思い出して、サラサラと艶めく髪に触れるには少し無骨な己の手を一瞥してからゆうるりと頭部を撫でるように触れ、尋ねかけて)
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