赤の騎士 2017-03-01 00:05:01 |
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……、(触れるだけの口付けでは物足りないのが大人の汚さか、意識することの無かったその面を気付かせたのは他ならない彼女の見せた幼さ故の抵抗と困惑であり。戸惑うように肩を押されると触れていた唇は距離を持ち、続かれた問いかけが熱に茹だる頭を冷静にさせる冷水となり。同時に大人びている佇まいのせいで錯覚仕掛けるが、彼女が未だ幼い少女なのだと気付く切っ掛けとなり「すまない、自分のことしか考えられないなんて………騎士として失格だな」怖がらせただろうか、一抹の不安に自己嫌悪を抱きつつ頬を撫で「君が愛し過ぎて、急かし過ぎた。許してくれ」問い掛けに明確な答えを述べるのは己の愛の生々しさを直視し、同時に無垢な彼女に汚れを与えてしまう事実を理解して。「今日は折角来てくれたんだ、眠くなるまで君のことを教えてくれ。___それに、俺のことも知って欲しい」覆いかぶさっていた身体を片ひざを着くように床に落として、笑みを浮かべては「俺はまだ、エイリンの一番好きな食べ物も好きな色も知らないんだ」少しだけ冗句を交えた声色で、指先に髪を絡めてはスーと通して。側にある持ってきた枕を視線で示してから「悪いが、今夜はお前の出番は無いぜ」寝る時間を俺にくれとでも言うように枕に告げるための言葉を落とし)
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