赤の騎士 2017-03-01 00:05:01 |
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___其処までは聞いていない、(耳に届いた言葉は己の知る二人からは予想が出来ないもの、堪らずに虚を突かれた様子で瞬きを一度行ってから「年甲斐も無く声を荒げたと、手足が出るほどの事だとは__」驚きは勿論と胸に残るが、それでも語る彼女の表情がいじらしくなる程の可愛い羞恥が覗く物だからか。飽く迄も推測、その派手なぶつかり合いは必要なことだったのだろうと父親のような気持ちで微笑ましさを胸に落とし。差し入れた菓子を喜んで貰えれば「芋虫に相談してみるもんだ、……私だけでは何が良いのかわからなかった」優しい紅色、ピンクにも近い温かみを帯びた優しい色は思っていた通り、その手の内に有るのが良く似合う。手土産を喜んでくれるその言葉すらも嬉しく思い、安堵の滲む声色で手土産を選ぶ流れを呟き。そうして当初より皿の上に並べられていた菊花酥に目を向けて、まるで花を並べているような形のそれを一つ手にしては「これは……此処では見慣れないが、取り寄せた物か」ふわりと香る甘い匂いは己の手渡した土産にも似た生クリームやジャムとは違う控え目な甘い香りを撒いていて。見た目の綺麗さとその香りを興味深く眺めると、この国にある材料で作られているとは思えずに、加えてその出来が本物の花のように綺麗な物だった為に手作りとは思えず問いかけて、返事を聞くより先に「頂こう、」と一声を掛けてから、さくり。と耳に馴染む歯触りの良いパイの触感と、食べなれないが食べやすい、そんな不思議な甘さの菓子に瞳を細め。確かに、と素朴な甘さが口に残る中で香りの豊かな茉莉花茶をもう一口飲み「確かに、とても合う組み合わせだ」口に甘さが残らず、香り豊かな風味が残る、また一口と菓子に手を伸ばしてしまいそうになる組み合わせに"とても美味しい"と呟いて)
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