時の者よ、我らを見ても恐れないとは肝が座っているのだな。 (診察を終えるとやっと自由になったと広間を出て行く者たちの背を眺めながら普通ならば眉を寄せ邪険にするか、恐れから近寄らない者もいるためにそう言って。後は己だけかと思うとひとつ頷いて「俺の病はまだ生ぬるいものだ」と呟き)