《　朽ち行く速度　／　〆　》

(　痛ましい笑みに伝染する如く愁いの皺を眉頭に刻んでは、視線と共に霧散した言葉へ沈黙を返すのみ。漸く重たい唇を擡げて道化じみた仕草で肩を揺らせばこの話はここで終いとばかりに　)……刀が人の身を持つ事さえ叶うたのです。荒唐無稽と云われる事もぬしさまならきっと叶えられましょう。なに、夢破れようとも私が責任を持ってこの毛並みでお慰め致しますゆえ。…ぬしさまは良い主で御座いまするが、その身に余る重荷を背負うゆえ我々は心配になる。其処だけは些か、悪いお方よ。小狐は主が貴女であればこそかくまで深く思いを馳せてしまうのですよ、(　ゆるりと紡がれる文言は主自らに責を課すばかり。瞼をおろし首を左右に振り、苦言を悪戯っぽい笑みに溶かし込みそれに伴い顔を覗かす本音に限りなく近い箇所。花が咲いたようなかんばせに手の中に残る柔肌の残り香をきゅ、と掴んでは目元を蕩けさせて返された言葉に惚けた振り。　)成程、矢張り己の主を嫁に頂くともなれば誉以上の口実が要りまするか、などと。戯言も此処までにせねば日が暮れまする。今お淹れ致しますゆえ少々お待ちを。(　にこり笑み向け頷いては厨へ向かい姿消し　)

(　／なんと手厳しい。そればかりは私の関与できる領分ではないゆえ、お手柔らかにと声を絞り出すことしか出来ません。心強いお言葉をどうも有難う御座います。あなた様の御心にお応えすべく鋭意精進して参ります。既に素敵なお嬢様が更に素晴らしくなってしまうとは私は元より小狐など気が気では無いことでしょう。攫う時が楽しみでなりません。処で丁度小狐が席を外しましたのでサブキャラを出して行こうかと思うのですが、ご希望の姿はお有りでしょうか。私としては月、一、鶴、へし、燭、青などが恋敵となれば強敵と成り得るのではと思案しております。
ふむ。顕現していない場合は憧れや夢の延長線上としての情にありそうですが一度折れてしまった場合は悲しみや喪失感の後もう二度と手放すまいと云う執着心を生みそうで。狙い済ましたが如く嗜好を抉られました。宜しければ後者の一度失ってしまった審神者さんとお会いしたく存じます。双方が現世に未練を残しつつ然し己の愛のためにそれらを捨てる或いは捨てさせる、切なく甘美な響きがあり背後としては楽しそう展開に聞こえました。差し支えなければそちらの設定を使わせて頂いても宜しいでしょうか…？　)