風人 2017-02-09 19:49:33 |
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小説 JIN -仁-
小説 JIN -仁- 龍馬、最期の日
原作/村上もとか
著/日下部匡俊
同名漫画のノベライズ。
現代の医者南方仁が激動の幕末の時代にタイムスリップをし自らが持つ医療の知識と技術で歴史改変に挑んだ物語。
また坂本龍馬、勝海舟、緒方共庵など歴史上の人物と接しながら歴史を目の当たりにしてゆく。
咲や野風といったヒロインたちの女心に鈍感なところもありながら物語が進むにつれ彼女たちに恋をし女心に触れながらも成長してゆく。
しかし医者としとの南方仁は自分が誰かを治療することはわずかとはいえ歴史を変えてしまうのではと考え怯えてしまう。
だが誰が何者の意思によるかはわからないが仁は幕末に来てしまった。
そこに何か意味を見いだすには自分は医者であると問う。目の前で失われてゆく命は見捨てることはできないと葛藤し決断する。
ペニシニリンをつくりだすことやできる限り現代に近い形で患者への手術をおこなえるように咲や後に仁友堂の仲間たちとできることをする。
勝海舟は仁との会話からそれとなくは察しているようだが彼が未来から来た人物をたのしむかのように。
緒方共庵は仁から直接聞き納得し亡くなりまた佐久間象山も幼き日にタイムスリップした過去があり仁に告白する。
花魁を辞めた野風は仁のもとで暮らすが彼の心が自分に向いてないのを知り自らの居場所を探した末に当時としては珍しく助けてくれた外国人のもとに嫁ぐ。
野風の思いを受け取りながら仁は咲を大切にしようとするが龍馬暗殺の日は近い。
果たして龍馬を暗殺から救えるのか。
医療とタイムスリップ、歴史改変に挑んだ漫画のノベライズであり日下部氏により丁寧に書かれ医療監修もなされおり医療関係の先生の名前も連なっている。
医療と歴史改変というアプローチが通常の歴史改変ものとは異なるのが魅力のひとつ。
また咲や野風の女性像も魅力のひとつである。
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