Writer 2017-02-03 23:59:58 |
通報 |
Wed. 10:14 ノース・ガワー通りの喫茶店
( 此方へ駆け寄って来る相手の姿に気が付くと持ち上げていたカップをソーサーに置き、挨拶代わりに片手を軽く挙げて )
はは、そう言いながらもこうして来てくれたじゃないか!からかってなどいないよ、そんなふうに思わないでおくれ。……おや、これは!私の我儘を覚えていてくれたんだね。( 諦めを含んだようにどこか寂し気に語られた言葉には朗らかな微笑みで返し、テーブルに置かれた一輪のフリージアを手に取るとくるくると回して花弁を眺めたあと鼻孔に近づけ )…ふふ、甘やかな良い香りがする。どうもありがとう。( にこりと微笑んで軽く頭を下げたあと、窓から差し込む陽光に花を翳しながら相手の言葉に耳を傾け )
__それはとても光栄なことだなぁ。今日は私にとってもすごく素敵な日だよ。( 目線を花から相手へと戻せば照れくさそうに目を逸らしているその頬に手を添え、顔を此方に向けさせて視線を合わせ )…こうしてまた君に会うことが出来たんだ。これ以上ない幸福な日さ。
フリージア…これほど君にぴったりの名前は他に無いだろうね。可憐で慎ましやかで…そしてとてもうつくしい。まるで君そのものだ( 彼女の口振りから察するに恐らくそれが本当の名ではないのだろう、その名前がつい今し方受け取った花と同じものと気がつけば切なげに瞼を伏せたのち、花弁の外側にそっと口づけて )改めてよろしく頼むよ。そして、君が言うところの"変わったお遊び"にも、どうか面倒くさがらずに付き合っておくれ。( 一度花をテーブルのナプキンの上へ置くと冗談交じりに言い、片目をぱちりと瞑ってみせ )
( 俄かに鞄から一冊の本を取り出し )君のこたえがYesならば、すぐにでも物語をはじめるとしよう。始まりは…そうだな、私が君を最初に家に泊めたあの夜…( パラパラと頁を捲っていき、白紙の見開きに行きつくとぴたりと手を止め視線をあげて )__その次の日の朝だ。さて、最後に何か質問はあるかい?
トピック検索 |