主 2017-01-27 17:17:30 |
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……無駄に争うか。
(超高層マンションビルの屋上、そのギリギリの淵に立ち夜闇に浮かぶ星のようなネオンを眼下に、普通の人間では見える筈もないがその目には道を行き交う人と車をしっかりと捉えており、耳には全部ではないが大体の会話や音は鼓膜へと届いており、冬の冷たい風に乗って鼻腔を擽る香りは人間もので何百年と生きてきたがそれでも満たされることのない空腹の中ではやはり甘美なものには変わりなくて。黒いコートが風に揺れる中、静かに遠くとも近くとも言えない場所を見つめていると不意に強い匂いが鼻まで届き。それは完全な血の匂い、吸血鬼のでも動物のでもない紛れも無く人間のもので、瞬間的に目眩がするほどの血の香りは自然ではなくきっと故意的なもの。その不快なものに深く眉間へ皺を寄せると流れ者か白服の仕業か知らないが遠くから血の香りを嗅ぎつけてかまだ遠いが確かに白服の気配を感じてはまだ傷を受けた人間の気配はあり、その気配が消える前に助けなければと僅かに舌打ちを零しながらもコンクリートのそれを強く蹴り風を強く切ると壁を目にも留まらぬ速さで駆け下りて行けば路地の裏に静かに着地して、その数メートル先に見えるのは女の生き血を啜る吸血鬼の姿。白服でも黒服のなりかけでもない流れ者の吸血鬼、どちらにも属さない奴等は厄介なものでパキ、と右手の骨を鳴らすとこちらに気付いたのか紅に染まる目をこちらに向けては女を投げ捨て、その気配を感じ取るとまだ息はあるようだが早いとこ治療をしてやらなければ命はないだろうと考え、真っ先に向かってくるその吸血鬼を受け止めるとなったばかりなのか遥かに力が強くて、両腕で身体を受け止めても勢いに負けてそのまま後方へと下がり、少しだけ勢いが弱まったところで片足を相手の首元にかけるとそのまま軽やかに身体を引き上げつつ反転させれば、相手の肩に肩車する形になり反撃される前に相手の顎を掴むと今度は反対に地面へ落ちながら反転させると勢いに任せてその首を落として。力任せに倒そうとしたのだろうが、力だけでは吸血鬼には勝てない、倒れたそれを見下ろしながら静かに上記呟いては急いで放り出された女の元へ駆け寄り、片膝をついて顔を近付ければまだ息があるのを確認してはコートのポケットに入れてあった1本の注射器を取り出すと女の腕に勢い良く突き刺して)
( /ブランクあり故にへんてこりんな文章ですがよろしくお願いします*´ ☁ `* )
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