>五十嵐 そうかい。そんならまあ止めはしないけどよ。 (あちこちに散らされる五十嵐の唇の感触を楽しみながら、彼の頭から背中に手を滑らせ、ちょうど子供を寝かしつけるように一定の早さでとん、とんと背中を軽く叩いていた。跡をつけたがる客も多い中、彼の配慮は妙にくすぐったくて、袈裟丸はお返しとばかりに五十嵐のひたいに口付けて、彼のひたいに赤く残った口紅をみて悪戯っぽくくすくすと笑った)