2017-01-20 21:53:01 |
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「 先生、今日も可笑しなことが起こったようですよ。さあさ、見に行きませんこと? 」
「 ── … きみはもっと、女子らしく淑やかに出来ないのかね。 」
「 あら嫌だわ、こんなに面白いことがあるのに大人しくなんてしていられませんもの。」
「 そもそも、あんなもの噂話に決まっているさ。それも分からないようじゃ、助手なんて百、いや千年は早いな。」
「 千?…あゝ成る程、輪廻転生をしてから助手になれと仰るのね! 」
「 きみは皮肉も分からないのか… 」
❁ ❁
舞台は大正。登場するはとあるしがない探偵と、その彼を慕い助手を名乗る女学生。
今日も今日とて世に流るる噂話は嘘か誠か、真相は誰も彼も知らぬまま。只の噂話には興味を示さぬ探偵と、噂話の謎を追いたがる女学生によって紡がれるは緩りとした日常か、はたまた不可思議な非日常か。
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