~とある少年の話~
100年前、魔王と戦い敗れた勇者が居た。
その勇者の血を引く少年が居た。
幼少時から、母からは魔法を習い、父からは剣術を習い、その両方において天才的な才能を持っていた。
17歳になった頃には、自分の祖先である伝説の勇者と遜色ない力を持っており、また同じく強い正義感も持ち併せていた。
いつか、更なる力を得て魔王を倒す。そのことを夢見て今日も剣を振るう。
~とある少女の話~
生まれたときから何不自由なく過ごしていた。
欲しいものは与えられ、嫌いなものは消してもらっていた。父である魔王に。
しかし、少女は父が嫌いだった。父さえ居なければ自分が魔王であり、最強の力を得ることが出来るからだ。
少女は出奔する。共に魔王を、父を殺してくれる存在を探して。
>1 レス禁