名無しさん 2017-01-15 19:33:01 |
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~prologue~
魔族と人間は、150年という長い間戦争を続けていた。しかし、その戦争は100年前に人間側から勇者の存在が消えて以来、魔族優勢で進んでいた。
伝説の勇者を越す存在が現れること、それが人間に残された唯一の希望だった。人は、今日も祈る、魔王を倒す存在が現れることを。
~story~
少年は剣を振るい続けていた剣をピタリと止め、溜め息をついた。
「ダメだ、こんなんじゃ…」
限界を感じていた。自分の実力はこれ以上上がらないだろうと。魔王に敗れた自身の祖先と同じ実力止まりだろうと。
「弟はまだ10歳で、妹も7歳…共に戦うには早すぎる。まだ、待たなくちゃいけないのか」
魔王を倒すには、自分一人では無理だ。しかし、共に戦う仲間はいない。希望があるのは弟や妹だが、まだ小さいし、何より才能があるかどうかはまだ分からない。
「…成る程、強い」
「っ…誰だ!」
声がした。少年が振り返ると、そこには魔族の少女が居た。
「…誰だと聞いている!答えろ!」
魔族、少年は警戒し少女へ刃を向ける。
「落ち着け、戦いに来たのではない。…我は」
穏やかな口調だった。少女は言葉を続ける。
「魔王の娘だ。共に父を殺す者を探しにきた」
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