マリー 2017-01-15 15:16:10 |
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(羽ばたく様に鎖無く自由に足を踏み出したその瞬間、体は先に進まず。変わりに頬を撫でる冷たい風など夢幻、そんな物は無かったのだと言うほどの暖かさに包まれていて。少し遅れて、それが抱き締められているからだと知ると堪らずに”ふふ”と白い吐息を漏らしながらあどけない笑い声を上げ。遠くから彼の名を呼ぶ声が聞こえると「あるじゃのんさん、人気者のあなただから呼ばれているわ。ジェラは此処で待っているから…行ってらっしゃいな」彼の名を呼ぶその方向へ目を向けてから少しだけ名残惜しむように数秒見つめ「__ジェラが逃げちゃう前に、早く戻ってきてね」すりすり、顔を擦りつける様に一度触れ合わせてから腕から擦り抜けて「あるじゃのんさんが戻って来てくれるまで、これは返してあげないわ」悪戯に目を細めれば今し方本物の彼に行ったように頬をコートへ寄せて、見送るように眼差しを送り)
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