魔女 2017-01-12 10:21:14 |
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──嗚呼、そうだったわ。
( こうして自宅の扉をノックするのも随分と久しく、新鮮な気持ちで応答を待つ。少し待っても返答が無いようなら未だ眠っていると判断し、音を立てないように覗いてみようと考えていた矢先、耳に届いたのは青年のものと思しき声。短い言葉を発したそれは確かに扉の此方側に届いていたものの、己には理解出来ない言語である上に、酷く警戒させてしまっているらしく鋭さを含んだ響きという印象で。一瞬何を言われたのか分からずその場で動きを止め瞳を瞬かせたが、昨日出会った際にまるで言葉が通じなかったことを思い出せば一人納得し、思わずぽつりと言葉を溢して。一度深呼吸をした後ドアノブに手を掛け扉をゆっくりと開き、出来る限り柔らかな笑みを浮かべて此方が敵意を持っていないことを示しながら顔を覗かせる。部屋の中へと一歩踏み入れベッドの方を窺い見ると、そこには昨日よりも幾分か顔色が良くなった青年の姿。一先ずほっと息を吐いては徐に懐から取り出した杖を自分の喉元へ宛てがい、彼と意思疎通を図れるよう呪文を唱えて。昨日傷を癒す為に使ったとはいえ、とても魔法使いには見えない彼にこんな得体の知れない棒切れを突然向ければその警戒心は薄まるどころか急上昇してしまうだろう。それを避ける為にもまず己に魔法を掛ける様子を見せ、咳払いをしてから今度こそ意味が通じるようになっているはずの言葉を紡ぎ出し )
ごめんなさい、言葉が違っていたことをすっかり忘れていたの。…私はマルヴィナ・フレイス。ここは私の家よ。怪我はもう平気…?
( / 温かいお言葉ありがとうございます!お陰様で体調も落ち着きました。この様な不甲斐無い主ですが、今後も宜しくお願い致します…!当方からも特に今話し合っておきたい事はありませんので、これにて背後は失礼させて頂きますね。 )
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